2018年9月アーカイブ

京都・細見美術館にて

9月14日、細見美術館・茶室「古香庵」にて。
掛け軸は、尾形光琳の弟子といわれる
渡辺始興の作「簾に秋月図」です。

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このたび、サイトのリニューアルに伴って、
近況お知らせやメッセージなど
直接発信させて頂くページを設けました。
時折、それもかなり時折になろうことと思いますが、
活動の写真などもアップして参ります。

そして、図らずも初めての投稿で
悲しいお知らせをすることとなりました。
既に報道でご存じの方も多いことでしょうが、
柴田旭堂師のご息女で、私には姉弟子にあたる
上原まりさんが、旭堂師のもとへと旅立ってしまわれました。

私が師匠に入門した小学生の頃、
上原まりさんは宝塚のトップスターとして活躍中で、
旭堂師に、まりさんご出演の公演を
観に連れて行って頂いたことが懐かしく思い出されます。

まりさんにも、小さい頃からずっと可愛がって頂き、
いつも「芳子ちゃん」と本名で呼んで下さっていたお声が、
今でも聞こえてくるようです。

ちょうど私が人生の岐路に立っていた時期に、
京都・南座で開催された
上原まりさんのリサイタルに出演させて頂き、
他にも大きな公演への出演を推薦して下さったりと、
この道へ進むきっかけを与えて下さり、
また、プロの世界の厳しさなどについてアドバイスも頂きました。

そして、私が門下生を取るようになってからは、
彼ら彼女らにも "母の孫弟子" と、愛情を込めて
優しく叱咤激励して下さいました。

サイトのコンサート情報欄に掲載しております通り、
10月に神戸で開催される所属流派の全国大会では、
最後の演目「綱舘」で久しぶりに
上原まりさんと共演できることを楽しみにしていましたが、
それが叶わず、心残りです。

下の写真は、おそらく平成9年の
神戸での全国大会を前にした錬成会(合同稽古)で、
上原まりさんが私に表現の指導を
して下さっている様子です。(左端が旭堂師)

溢れる感謝の思いを胸に、これからも精進いたします。
合掌

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